【2020年秋】全国ロックダウンを回避したい!イタリアの試行錯誤と独自の「色分け規制」|パレルモから

どうも皆さま、ボンジョルノ♪

イタリアは10月から、コロナコロナ。状況悪化にとなって、次々発出される新しい規制、夜間外出禁止や飲食店閉鎖などに対する、抗議デモも勃発し、なんだかんだ大騒ぎ…でしたが、やっと大きな首相令が出てひと段落しました。

それは、全国を危険度別に3色に色分類して対応する新規制。

2回目となる本格的なロックダウンを避けるために、試行錯誤したこの1ヶ月を振り返りつつ、新規制の詳細をご紹介します。

2020年10月、怒涛の「セミ・ロックダウン」と広がるデモ

10月26日に出されたのが、割と厳しく、そして超細かいw行動規制&閉鎖条例でした。

・飲食店18時閉店(ホテル内、病院内、サービスエリアは除く)
・テーブル席は4人以下(同居の場合は除く)
・ジム、プールの閉鎖
・映画館、劇場、コンサートホールの閉鎖
・高校は生徒の75%以上をオンライン授業に移行
・不要不急の移動、同居人以外を家に入れることを避ける。

など、もうほとんど『セミ・ロックダウン』。イタリア人も意外と細かいんですよねー。

10月25日、日曜19時過ぎのカフェ前の様子。こんな風景も10月26日からなくなりました

こちらは『セミロックダウン』初日のパレルモ23時(外出禁止令初日)の様子。

Palermo, nella prima notte di coprifuoco la città è deserta

すごいみんな頑張ってる・涙。(横断してる猫に、「罰金はよっ!」というコメントには、笑ったw)

ロックダウンを回避し、国民に効率的で十分なケアを提供するために、疫学的カーブをコントロール下に置き続ける。国民はすでに疲れているし、怒りやストレス、規制により、多くが犠牲を払うことも認識しているが、クリスマスを平穏な気持ちで迎えるために、今、頑張りましょう。

と、規制の詳細と共に、影響を受ける業界への経済的援助の約束を表明しましたが、相当な反発が起きました。

18時閉店と夜間外出禁止に悲鳴をあげる現場

テーマ(スローガン)は「Tu mi chiudi, tu mi paghi」=「閉めるなら、払え」(Tu=政府)。

パレルモでも、飲食店のオーナーたちの300人規模の抗議も。

Covid: ristoratori contro dpcm, così destinati a fallire – Notizie – Ansa.it
Contestano i nuovi provvedim…

そもそも、いまどき感染対策してない店なんてほとんどないのに、夜集まって騒ぐ人たちを規制するために、店側が犠牲を強いられるカタチ。意味あるのかな?と疑いながら犠牲を払うのは、ホント辛い。

トゥシューズやショーウィンドウ…それぞれの抗議スタイル

払われても仕方ない、というか、学校が閉鎖になったり、公演ができなくなると辛い方達もいますよね。

バレエ学校の生徒さんたちも、トゥシューズを首にかけて、無言でデモ

これは、切なくて見ていて泣けてきてしまったよ…。それにしても、いろんなデモのスタイルがあるんだなぁと感心しましたよ。さすが、民主主義国。

ちなみに、グッチなどブティックのショーウィンドーが割られてる…なんて、激しいデモもありましたが、主催した演劇関係者は、「平和的にデモをしたかっただけなのに…」などとインタビューに答える場面もあり、暴動系デモの政治利用(反政府)が疑われたりすることもありました。

国ロックダウン回避へ!試行錯誤と迷走のイタリア

『セミロックダウン』に至るまで、10月の1ヶ月間は怒涛の規制ラッシュ。

夏頃からじわじわ増え続けた新規感染者に加えて、インフルエンザの季節が到来…する前に、なんとかしないとー!と、試行錯誤で具体的な対策が次々打ち出されたのでした。

外でのマスク義務化と欧州各国の「コプリフオーコ(夜間規制)」

先駆けて9月30日から「外でもマスク」をスタートしていたシチリア州や、カンパーニア州やエミリアロマーニャ州などが、独自展開していたので、全国一で統一されました。

10月初旬|来年1月末まで緊急事態宣言の延長、「外でもマスク義務」対策

家以外の場所で、「同居していない人が近くにいる場合」は、外でもマスク(6歳以下、スポーツ時、着用に問題がある場合を除く)。罰金も、400〜1000ユーロが課せられることになり、#ioindossolamascherina のハッシュタグもスタート(すぐハッシュタグにするねぇ)。

10月中旬|欧州各国で対策が強化!EU会議で国家間の移動調整に

フランス、ドイツ、イギリス、ベルギー、スペイン、オランダなどなどの中心地では、早くも飲食店の閉鎖や、夜間外出禁止が施行。新聞ニュース等では、『コプリフオーコ(夜間外出規制)』のワードが日々踊るように。

第2波は、どの国も全国ロックダウンは避けたい方向なんですよね。

立ち飲み禁止にホームパーティ6人制限!イタリア人の真面目な一面

次いで、バールでの立食、リストランテの外でのガヤガヤ(食事が終わったあともいつまでも帰らない)や、ホームパーティの人数制限、カルチェット禁止など、いかにもイタリア人の生活習慣に制限が入りました。

10月14日|イタリア人の生活習慣に関わる制限規制がスタート

Nuovo Dpcm del 13 ottobre 2020: tutte le misure approvate
Leggi su Sky TG24 l'articolo…

・リストランテやバールは、24時閉店。21時以降は立食禁止(テーブル席がある場合のみ営業可となる)。
・パーティ基本禁止。ただし冠婚葬祭のみ式典後のパーティ30名以下で許可。ホームパーティは6名以下。
・遠足禁止
・カルチェットなどコンタクトのあるアマチュアスポーツの禁止
・スポーツイベントは最大収容15%1000名未満

ランチ会のアポに、「5人+犬なら大丈夫かな」と事前確認がきたり(ホームパーティは6名以下なのでw)、ピラティスの先生も「首相令を確認してから来週のスケジュール決めます」と言ったり。

イタリア人は意外にも、真面目で素直で細かいことにw、あらためて気付かされましたよ

10月18日|密回避規制が追加!

外出禁止にはしないけど、とにかく「密回避」へ。となりました。←夏の感染拡大はほとんどコレだったらしいから。

イタリアに来たことがある方はご存知かと思いますが、夜、特に週末の夜は、お店の外や広場、繁華街の道路にアルコール片手に立ち話する人がぎっしり…になるんですよね。

・各市内の密になりがちな広場や道路を、21時以降は市長判断が封鎖が可能に。
・飲食店のうち、立ち飲み・食べのみスタイルの場合は18:00閉店(高速サービスエリアや病院施設内は除く)。
・国、もしくは国際レベルの見本市/会議(社会的距離が保てるもの)以外の各地の秋の収穫祭や宗教催事の禁止。
・出張機会(移動)を減らすためオンラインミーティングの推奨。
・ゲームセンター/ビンゴの21時閉店、アマチュアスポーツの県レベルの試合の禁止など。

通学での公共交通機関の混雑も回避するために、時差通学(日本的には満員電車では感染しないことになっているのに?)も追加。あと、重症者用ベッドを2倍にする条例も出されました…来る大波に備える…って感じがして怖いですねー。

休校は、モニカ・ベルッチ似の教育相が「教育は未来への投資。修学機会を失うのは将来的に大きな国家的損失につながる」などと発言している一方で、カンパーニア州が独自に休校措置をとったりして紛糾してました。

10月23日|イタリア各地で独自の追加令が発出

感染拡大が広がるロンバルディア州で、いち早く夜間外出禁止がスタート。追って、カンパーニア州、ラツィオ州、リグリア州なども夜間外出禁止が決定。

シチリア州は、州都パレルモで今週末から「金・土・日の21〜5時まで指定エリアでの立ち話禁止令」が出たばかりでした(独特w!)が、シチリア州全体での強化策も決定しました。

飲食店23時閉店、高校と大学のオンライン授業、公共交通機関乗車率50%制限など。

いろいろ出てきて…混乱する10月。パレルモ市長のオルランドさんも「あれこれ細かすぎ、まとめてくれよ…」とか言ってて、こんなに見事にグッタリ感を表す写真(表情)があるだろうか!とちょっと笑ってしまいましたw

それもこれも、なんとかして全国ロックダウンを回避しようということなんですよね。

全国ロックダウンより、『組み合わせ対策』が効果的?

ランセット誌の発表で、「100ヵ国のデータから検証した結果、集会、休校、遠距離移動、公共交通機関の制限が感染拡大制御に効果的だった」と言うのが、話題になりました。

Covid-19, proibire gli eventi funziona, stare a casa meno. Ecco la classifica delle misure più efficaci
Uno studio in più di cento P…

厳しい外出禁止が伴うロックダウンよりも、経済、精神面へのダメージも考慮して、これらを上手に組み合わせる方が良さそうよ。という内容。イタリアの今の対策は、組み合わせを駆使してるんですねぇ。

日々報告される詳細データと怒涛の対策に、なぜか安心感

また、先日報道されたイタリア高等衛生研究所ISSのデータで、スクリーニング検査、コンタクトトレーシング、自発検査がそれぞれ約30%ずつの割合で、うち約71%が、無症状かほぼ無症状(55.9%/15.7%)で、重症は約1%と言う発表がありました。

国の政策としては、重症化1%はとても多いわけで、「7割が無症状なら、まあいっか」と言うわけにはいかず、うっかり感染の確率が高い」となり、対策も強化するわけですよね。世論は分断しがちですけれど。

バカすか新しい規制が発出して混乱してるけど、日常は概ね平穏です。

日々、詳細なデータが報告されているのと、それに見合った対策を講じてる様子が見て取れるからかもしれません。

幽霊の正体見たり枯れ尾花。真っ暗闇でよく見えなければ、枯れ尾花でもコワイけど、データや規制で”見せて”くれるとオバケでも怖くないのかな?と思ったりしています。

11月6日からスタート!危険度別、色分け規制詳細

と言うわけで、今月からの新首相令。やっとまとまったーって感じですかねw?(って笑ってる場合ではない)。

危険度別に、各州を赤・オレンジ・黄色で色分けし、色別の対策がこちらです。

黄色が基本対策で、オレンジ、赤になると、それぞれの色分け対策が追加されるわけですが、オレンジは、まあまあロックダウン。赤に至っては、ほぼロックダウンです。

イエローゾーン:下記の州以外

・公共交通機関乗車率50%
・22時以降は外出禁止
・高校以上は100%オンライン
・劇場、映画、美術館クローズ
・バール、飲食店18時クローズ
・ショッピングセンター週末クローズ

オレンジゾーン:シチリア州、プーリア州←「やだ、オレンジの産地!」とか言ってる人が多数いたのが好きです。

・不要不急以外で住居のある市を出ない。
・バール、飲食店クローズ(テイクアウト22時まで、デリバリーを除く)

レッドゾーン:ロンバルディア州、ピエモンテ州、カラブリア州、ヴァル・ディ・アオスタ州

・仕事、病院、学校など不要不急以外の外出NG。
・中学2年からオンライン授業
・食料品、薬局、タバコ屋さん、新聞スタンド以外のお店クローズ。
・バール、飲食店クローズ(テイクアウト22時まで、デリバリーを除く)。
・個人的な近所の運動はOK。

※新首相令は12月3日まで有効で、15日後に再検証になります。

新ロックダウンでは、美容院がクローズしない!

いろんな細かい決まりごとの中でも、「へー」と思ったのが、美容院はクローズしないこと?!です。

前回の全国ロックダウンで、全国民がボッサボサになったから…でしょうかw?やはり、イタリア人は、身なりを整えるのは、どうしても譲れない!のか。もしくは、意外にも感染リスクが低いからなのか?

公共交通機関の乗車率50%にするとかしないとかで大騒ぎするなど、かなり科学的視点で細かく規制しているところをみると、後者なのかな?って気もしますが、どうでしょうか。

この先、急な規制が追加されて美容院に行けなくなっても困るので、とりあえず本日、美容院に行ってきましたよ。

前回のロックダウン開けに行った時から、消毒、マスク、衝立、お荷物預かり袋など、もはや当たり前の仕様になっていました。人は慣れるものですね。

再拡大して緊張感高めの今日は…こんな調子。

「感染対策マックス〜」だそうです

お客さんが重ならないように予約数をさらに減らしているため、ガラガラ=ヒマ余裕なのか、いつにも増してのんびりした雰囲気でしたw。

感染症は政治?昔から変わらない人間

まーそれにしても、細かいですよねー。揉めに揉めた結果、細かくなっちゃったんだろうなーとも想像します。

自己主張の激しい知事VS政府VS反政府軍。首相令決定に漕ぎ着けるまで、さぞかし大変な作業だったことでしょう。

明日から施行ですが、ちなみに、まだ揉めてますよw!

カンパニア州は「黄色がよかったー!」、シチリア州は「オレンジだとぅ?ふざけてる!」(実際そんな口調で州知事が怒ってた)などなど、あっちを立てればこちらが立たずってわけでもなく、政治的な裏もあるらしいので、なかなか見応えがありますw。

感染症は政治と、昔から言われるそうですが、人間って変わらないもんですね。

パレルモで大規模スクリーニング開始

ここパレルモでは、無症状者を探し出すのだー!と、躍起になって大規模スクリーニング検査がスタートしました(医療関係者、学校関係者が対象)。

先週末からですが、迅速抗原検査→PCR検査で確定の流れで、1万人中に10%の無症状者を検出してるんだそうな。

今週末からは、州全体に拡大します。

「ここまでする必要ある?」の議論もありますけど、必要があったかどうかわかるのは、きっと数ヶ月先。今とりあえず、できることをする!と決めた時のイタリア人は、すごい勢いです。

(だったら夏に始めればよかったのに…とかは言いませんよw。スタートは遅いけど、始めると急に早い。それが、イタリア人)

今年から始まったコロナ騒動なのに、いろんなことがじゃんじゃか発見されて対策されて。研究者や医療関係者、政府や行政は本当に大変ですよね。

大して役に立つこともできず、毎日のんびり過ごしちゃって……申し訳ないので、かからないことが第一の協力だと思って、感染防止に努めますよー。

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