どうもー皆さま、パレルモからボンジョルノ♪
昨日朝、”最後の大ボス”と呼ばれるイタリアマフィア「コーザ・ノーストラ」のマッテオ・メッシーナ・デナーロがパレルモの病院で逮捕されました！で、イタリアは大騒ぎですよ。
イタリアマフィア、最後の大ボス、デナーロって誰？
大ボス、デナーロは、80年代から90年代にかけて、極悪非道のイタリアマフィア『コーザノーストラ』が暗躍していた時代の中心人物のひとり。
▼この凶悪な事件の首謀者でもありますよ。
▼反マフィアの英雄、パレルモ空港の名前にもなっているファルコーネの暗殺にも関与。
なんたって、史上最悪のイタリアマフィア「ボス中のボス」トト・リイナのお仲間で、潜伏期間はなんと30年！全世界に指名手配されていました。
▼トト・リイナはコルレオネーゼ（コルレオーネ組）。デナーロはトラパネーゼ（トラパニ組）。
それが奥さん、まさかのパレルモの病院にいた！って言うんだから、全世界がビックリ。と言う展開です。まさに、灯台下暗し。
ついでに、その病院が我が家御用達…我が家的には、ダブルの驚き。椅子から落ちる勢いでした。
マフィアの大ボス、偽名を使い、コロナ検査の行列にしっかり並ぶ
逮捕の現場となったのは、パレルモの病院は、欧州最大のガン専門病院として知られる私立総合病院。末期の大腸がん治療を受けていたそうです。
▼ここよ、ここ！義父が入院し、私が大腸内視鏡を受けた…あの病院なのよ！
とても評判の良い優秀な病院だから、マフィアの大ボスが選ぶのもわかるわねｗ。って笑ってる場合ではないです。
デナーロも大腸ガンだそうで、通院中だったとのこと。
しかし、なぜ、そんな有名なボスが病院に入れたのか？
もちろん偽名を使っていたから。偽IDカードもバッチリで、インタビュー報道で見ましたが、騙された病院側もショックを隠せない様子でした。
おかげでこちらの病院は、ただいまネット上で総攻撃中…。苦情電話も多く、なかなか電話が繋がらず。義父は今週、主治医と会うはずだったのに、連絡が取れないことに…ある意味、マフィアの被害ですね。
手術も受け、成功し、術後は、ちゃんと真面目に化学療法に通っていたそうですよ。入館前のコロナ検査の行列にも、大人しく並んでいたんだとか。
マフィアも…命は惜しいのね。。。
緻密に行われた大ボス逮捕劇、逮捕の瞬間動画
逮捕は、３日前から緻密に計画され、病院の外に出たのを待ってスムーズに行われていました。騒ぎにもならず、怪我人も出ず。
スマートな逮捕でしたが、逮捕直後は、ROS（憲兵スペシャルチーム）の人たちが抱き合って喜び、移送中には人々の間から拍手が沸き…「Grazie!」「Bravi!」の声も起きて大騒ぎでした。
これらを見て、、、「あー”そういうこと”なんだなぁ」と、改めてパレルモの人々のマフィアに対する気持ちがわかった気がしましたよ。
これは、あの暗黒時代を締めくくる悲願の逮捕劇…なのです。
シチリアは我々のもの、コーザ・ノーストラのものではない！
病院から移送されたカラビニエーリのカゼルマ（兵舎）前には、横断幕が出ました。
▼「シチリアは、ノーストラ（我々のもの）！コーザ・ノーストラのものではない！」の横断幕と感謝を伝える学生グループなど。
デナーロは、この後、パレルモの警察署から医療ケアのある牢獄へ、ヘリコプターで移送されていきました。贅沢だな、おい。
ところで、やっぱり今もシチリア＝マフィアのイメージはあるから仕方ない。のかもですが、現実のシチリアマフィアとファンタジーの世界である「ゴッドファーザー」を、安易に結びつける人が世界に後を立たないのは、とても残念なことだなーと、今回とても感じました。
今回の件も面白おかしく「リアル・ゴッドファーザー！」とネタにするのは、やめて欲しいな〜。被害者家族はまだ生きてるんだし。と思いました。イタリア在でも事件のことを知らない人がいて驚いたよー…。
アレはアレ(ファンタジー)、コレはコレ(現実)。リアルマフィアと残虐性、被害者の悼みを知ると、とても同じトーンでは語れない。ましてや茶化すなんて。となるんだけどね。これを読んでくれてる皆さんは、知っておいてねー。
ではでは、どうぞ平和な火曜日を！
Buon martedi!
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