どうも皆さま、ボンジョルノ♪
食べ歩きが美味しい屋台グルメ、いわゆるストリートフードは、ここシチリア島の州都パレルモがイタリアで随一。さらに、ヨーロッパでもTOPに輝く屋台グルメ天国です。
美しい地中海と豊穣な大地。海と山の幸に恵まれたシチリア島は、東西文化の交流地点として栄えた長い歴史が育んだ食文化も豊かです。
パレルモ在住10ウン年のライター・コーディネーターが、取材や街歩き、現地の友人たちからの情報をもとに、パレルモで食べたい基本のストリートフードの解説と、地元人に愛されるお店をご紹介します♪
パレルモは、「死ぬまでに食べたいストリートフードの街」世界5位
パレルモは、アメリカの雑誌フォーブスで”死ぬまでに食べたいストリートフードの街 世界第5位”に選ばれました。
▶︎過去にご紹介した記事のひとつ:クレアトラベラー「ヨーロッパでいちばんストリートフードが美味しい街は?」
以来、パレルモでも伝統食の誇りが芽生えたのかw、老舗のみならず新興店も続々誕生。バリエーション豊富なストリートフードがさらに充実し、いよいよ「パレルモの名物」の位置をキープしています。

パレルモに行くなら外せない!基本の屋台グルメと地元人御用達のお店
日本でも知られているライスコロッケ、アランチーニ(パレルモではアランチーナ)は本場はどんなもの?飲んだ後がより美味しいモツ(内臓)バーガーは、お肉のどの部分?地元の人が行く美味しいお店は?

他にもあるある名物ストリートフード。パレルモに行く前なら特に、知っておきたいウンチクとお店です。
1. 定番中の定番!カリッと揚げた”アランチーニ”
ライスコロッケ「アランチーニ」は、本場パレルモでは「アランチーナ(複数形:アランチーネ)」と呼ばれます。
▼アランチーニ?アランチーナ?アランチーノ?アランチーナに詳しくなろう。
コロンと丸いその形とサフランライスのオレンジ色から、小さなオレンジ(アランチャ)の意味のアランチーナが語源です。パレルモで「アランチーノください」なんて言うと、一昨日来やがれ!と追い返されたりはしませんが、きっと小さくムッとされるのでご注意ですw。

アランチーナは、「カルネ」と「ブッロ」が基本の2種類。カルネは、ミートソースを具にしたもの。ブッロは、ホワイトソースとハムです。
お店によっては、キノコやサーモン、カレー。まさかのヌテッラを具にしたバリエーションも見つかります。
街じゅうのバールや、アペリティーボのおつまみにも出てくる定番中の定番ですが、手作り感の高い老舗や専門店の味は格別!
カーポ市場内のフリッジトリア・アリアンナFriggitoria Ariannaは、地元の人に愛される名店。豊富な具が楽しめる専門店ケ・パッレKe Palleもオススメです。
2. モツバーガー ”パニーノ・コン・ラ・ミルツァ”、モツ好きは癖になる!
パニーノ・コン・ラ・ミルツァは、パレルモでは、シチリア語で「パーニ・カ・メウサ」と呼びます。

ミルツァ(メウサ)は、脾臓のこと。実際は、牛の肺も入っています。長時間煮て臭みを消した牛の脾臓と肺をコッテリとラードで炒めて、香ばしいパレルモ流のゴマ付きパンに挟むパレルモ名物。

旧市街の至るところに屋台が見つかりますが、各店によって微妙に味が異なるのが特徴。それぞれにお気に入りがあるのが、ちょっと日本のラーメン屋さんと似ています。
パーネ・カ・メウサの基本は2種類で、細切りにしたカチョカバロチーズやリコッタチーズをトッピングした「マリタート」、レモンだけで食べる「スキエッタ」。

さらに、ツウはオーダー時に、ラード多め少なめを選んだり。そんなところもちょっと日本のラーメンのノリに似てますね。
初めてでも行きやすいのは、アンティカ・フォカッチェリア・ダ・サン・フランチェスコAntica Focacceria da San Francesco。お店も綺麗でミニサイズもあります。
地元の人に絶大な人気を誇るのは、「ブッチリア市場の王様」と異名をとるロッキーさんの屋台(私のインスタに飛びます)。昼間はヴッチリア市場の広場、夜はコルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレ沿いに屋台が出ます。24時間365日無休。ここは、スキエッタのみのモツ単独勝負系です。パンなしをオーダーする人もw!
少し街から離れた、ニーノ・ウ・バッレリーノNino U’ Ballerinoも根強い人気店。

3. ”スティッギオーレ”は、パレルモ流ホルモン焼き
スティッギオーレ(単数形スティッギオーラ)は、子羊の大腸を串刺しにして炭火で焼いたモツ焼きのこと。

旧市街では市場内や、郊外の街道沿いに屋台が出現し、モクモクと脂の焼ける香りを周囲に放ち、パレルモの街を香り付していますw。

観光客も行きやすいのは、ブッチリア市場の広場にある出店。夜は、夜市の雰囲気があって楽しいですが、治安にもご注意。
バッラロー市場にあるリッカルドのお店も3代続く名店。午前中だけの営業です。

4. ”パネッレ・エ・クロッケー”は、パンに挟むとこれまた旨い!
パネッレは、ヒヨコ豆のペーストを薄く型押ししてカリッと揚げたパレルモの郷土料理のひとつ。
クロッケーは、ポテトコロッケのことでミントを入れてさっぱり、小ぶりの俵型に仕上げたパレルモ流コロッケです。

そして、これら二つの揚げ物を、パレルモのゴマ付きパンで挟んだのが「パニーノ・コン・パネッレ・エ・クロッケー」。

パレルモ流コロッケパンは、ソースではなく塩とレモンでいただくのがオツ。炭水化物on炭水化物のボンバーカロリー屋台グルメだけど、レモンでカロリーゼロ。さっぱり優しい味わいです。
アランチーナの名店、カーポ市場内のフリッジトリア・アリアンナFriggitoria Ariannaは安定の美味しさ。
パニーノは、ンンーニ・フランコ・ウー・ヴァスティッダールゥ Nni Franco u Vastiddaru が最高峰(主観)。どちらも老舗の地元愛され店です。
5. ”フリットラ”は、食べた人からハマっていく!
布でかくした怪しいカゴに腕をつっこみ、手づかみした謎の”ブツ”をパンにどっさり挟む下町名物のフリットラ。なぜか常に熱々ですが、企業秘密で教えてもらえませんw

謎のブツは、パレルモの謎肉…ではなく、牛すじやその他いろいろ。
パレルモがスペイン帝国に支配されていたナポリ・シチリア両王国の首都だった時代にあった、牛の脂生成工場があり、そこから廃棄される”牛のいらない部分”を美味しくハーブで調理した…のが起源。何気なく歴史ある屋台グルメなのです。かつて、パレルモの街角には、フリットラの屋台があちこちにあったそうですよ。
レモンと胡椒を効かせて食べると、病みつきになる危険な味は、歴史の味。ぜひ老舗屋台でどうぞ。
バッラロー市場中央近くにあるアントニオの屋台がNo.1!一子相伝レシピで受け継がれた味は、一回食べたらやめられない!バラッロー市場の中央にある広場にありますが、売り切れたら閉店。朝行くのがオススメ。
6. ”スフィンチョーネ”は、パレルモ伝統ピッツァ
スフィンチョーネとは、パレルモ流のふわふわカリカリのピッツァ。

パンピッツァみたいなフワフワの生地に、トマトソースやオレガノなど乗せて、屋台では仕上げに鉄板でカリッと焼いてくれます。
カーポ市場の入り口、またはバッラロー市場の中央広場周辺、マクエダ通りに移動式屋台が出ています(出てないこともあります)。
3大市場をめぐってパレルモ食べ歩き!
日本からの友達やリクエストで、よくご案内するコースは、カーポ市場、バッラロー市場、ヴッチリア市場をめぐって食べ歩き。

カーポ市場
カーポ市場やバッラロー市場は、昨今、ストリートフードのメッカになり、似たようなお店…が並んでいますが、やはり行きたいのは美味しい老舗ですよねー。


名店の揚げたてを、朝からビールと共にいただくのもまた一興。旅ならではの醍醐味ですね。

バッラロー市場
裏路地を歩きながら、ちょいと観光も挟んで、バッラローへ。お目当ては、もちろんこの人。

魚屋さんが、ストリートフードのお店に変貌を遂げた向かいの店で、タコやイワシの酢漬けもいただきます。

ヴッチリア市場
さらに、テクテク歩いて、ヴッチリア市場へ。
ゴッツイお兄さんがでっかいパニーノを力強く頬ばるヴッチリアの中央広場は、もはや市場というよりフードコート。


モツバーガー「パーネ・カ・メウサ」(パニーノ・コン・ラ・ミルツァ)の名店、ロッキーさんの店もここにあります。昼間は。


※市場めぐりはスリ・置き引きにも注意が必要です▶︎【最新パレルモの治安】マフィアはいる?避けたいエリアと安全に旅するコツ。
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