ピエモンテの郷土パスタ「タヤリン」って?美しい秋の風景と美味しい思い出

どうもー皆さま、ボンジョルノ♪

今日はちょっと唐突ですがタヤリンの話と昔話です。

卵たっぷりの超極細パスタ”タヤリン”とは

“タヤリン”は、北イタリア・ピエモンテ州を代表する伝統的なパスタの一種。新鮮な卵をたっぷり使うのが特徴です。卵のおかげで柔軟性を得た生地を、薄〜く伸ばし、細長く包丁で切って作ります。

薄くて柔らかくて、香りの良い黄金色の素敵なパスタ、タヤリン

イタリア語の「切るTaglioタリオ」が語源の”タリオリーニ”(細長く切ったパスタのこと)のピエモンテ方言とされていますが、その特徴である”薄さ”から、厳密には「同じもの」とは言えない。とも言われます。

カッペッリーニより幅広く、タリアテッレより薄く、卵たっぷりの黄金色の”タヤリン”は、ピエモンテ名産のキノコやバター、チーズ、お肉など、ちょいと濃いめのソースがピッタリ。もちろん、名物白トリュフとの相性も抜群です。

”タヤリン”の伝統レシピは、小麦1kgに卵黄30個も使う?!

”タヤリン”の基本材料は、小麦粉、卵、塩のみ。水分は足さず、オリーブオイルだけ。

と言われていますが、実際は、卵の大きさや湿度などの条件で、多少の工夫は必要です。また、長い間愛されてきた料理だけに、各家庭のオリジナルレシピがあるものゆえ、「これが絶対」という決まりはありません。

いわゆる伝統主義のレシピでは、なんと小麦1kgに対し卵黄30個だそうですが、これもまた、地域によって全卵を加えたりすることも。

本気のタヤリンは、黄金色!©️Cinzia Trenchi

何れにしても、大事なのは薄くて柔らかくて、香りの良い黄金色の素敵なパスタであること。それがタヤリンでです。

誕生は、ランゲとモンフェッラート地方の農家の厨房

”タヤリン”は、ピエモンテ州のランゲ地方とモンフェッラート地方の農家のキッチンで誕生し、15世紀頃にはピエモンテ全域に広まっていたそうです。

バローロやバルバレスコなど、ワインの名産地でもありますね。美しく連なるブドウ畑は、世界遺産。

使用する卵の数も多く、手間もかかるので、かつては祝日や日曜、特別な日に供される料理でしたが、今は地域の名物として、ピエモンテ州のリストランテやトラットリアなら、季節問わず、いつでも食べられる料理でもあります。

※【再編集版】2021年秋に公開された日記の内容を修正加筆し、再構成したものです。

グリニョリーノと去勢鷄、薪ストーブと秋色の庭

さて、ここからは、本場のタヤリンを作りに行ったピエモンテの旅の様子。タヤリン以外に食べたものと秋色の風景をご紹介します。

パレルモからライアンエアーでトリノ入りし、暗闇を爆走。モンフェッラート地方のいつものチンチアさん家に到着したところから。

駆けつけ一杯目は、グリニョリーノとモンフェッラートのサラミ
チンチアさんが「朝仕入れた」1羽十数キロの去勢鷄の一部

シチリアワインに彩られる日々から、唐突にグリニョリーノ。ワインの銘柄で「あーピエモンテに来たなー」を感じました。

そして、久々に食べる新鮮な(?)去勢鶏は、生存時代を一番感じにくい腿肉部分をいただきました。が、アスリート並みに太い骨は、頑丈そのもの…。田園を走り回っていたであろう生き様が伺えて、なかなか微妙でしたが、美味しいかったから、よし。

そうして、チンチアさんと喋り倒して飲み倒して…目覚めた翌朝は、別世界でしたよ。

薪ストーブでポッカポカ!鼻の奥をくすぐる冷気と色づく庭に秋礼賛

薪ストーブで迎えるピエモンテ晩秋の朝。想像以上に、暑いですw。

薪ストーブの威力よ…

パレルモでは、まだ一度も暖房をつけてなかったから、火のある風景もとても新鮮。色づく庭も、目に楽しい。

ニャンコもぬくぬく

海も良いけど、山も良い。南イタリアも良いけど、北も良いですね!

紫蘇色が美味しそうな桜の枯葉と黒猫ラッキー
ひと冬もたないストーブ用の薪

パレルモではなかなか感じられない深まる秋にしみじみします。

ピエモンテ料理三昧!チンチアさん家のおうちゴハン

久々のピエモンテは、雨ばかり…でしたが、ただひたすらに喋り倒してお買いものして、美味しいゴハンを食べて、ワンニャンと戯れる。を繰り返しましたw(それが楽しい)。

マチルダさんとズゴンブロくん(意味は鯖)

牛肉、牛肉、たまに豚肉、そして自家製野菜が彩るおうち時間

初日の夜こそ去勢鶏でしたけれど、あとは牛肉に次ぐ牛肉。さすがピエモンテです。

おうちで食べる、カルネクルーダ…!お・い・し・かっ・たーーーーー(涎)!

やはりご当地じゃないと、「カルネクルーダにしても良さそう」な牛肉には、なかなか出会えませんから、まさに醍醐味って感じです。

(カルネクルーダの残り(残すほどある幸せ)は、自家製のジャガイモでコロッケになりました)。

ある日のランチ、子牛の頭のボッリート
手作りコテキーノやレッスンの残りのマイアーレ・トンナート

お皿キタナイですが…w、オンラインレッスンの残りのマイアーレ・トンナートや、自家製野菜畑から採れたカルドと茹で卵などが入ったピエモンテ風のサラダなどなど。

サラダといえば、大好きなインサラータ・ディ・カーボロ・ピエモンテーゼもいただきました。自家製のトマトで作ったドライトマトもおつまみに。

よく見ると、キャベツを狙う珍しい猫がいますよww
薪ストーブで作ったペペロナータ・ピエモンテーゼ

季節の野菜多めで、添加物ほぼ無し生活。チンチアさん家に滞在してると、だんだん健康になっていく気がいつもします。

食べすぎたら、お庭でハーブを摘んで

毎食、「あー食った食った」的な感じでお腹いっぱいなんで、それは健康にどうか?とは思いますけどねw。食べすぎたら、庭に降ります。運動?イヤイヤ、ハーブを摘みに。

ヨガマットを見つけてヨガを始めたラッキーくん。見事な正しい猫のポーズ!さすが、猫。
摘んだハーブは、レモンバーベナ、レモンバーム、セージ、月桂樹
バサっと入れて、煮るだけ

レモンの皮をプラスして、栗のハチミツを加えていただきました。

オンライン料理レッスン後記

今回の旅の目的は、チンチアさんのオンライン料理レッスン中継でした。

タヤリンのほか、フンギ・ポルチーニのトリフォラーティ、ヴェテッロ・トンナートの豚肉バージョンも作りました

レッスン当日は、ネット回線は弱いわ、ついでに写真を撮るのも忘れるわ…な上、うるさいピエモンテ姉さんたちに囲まれて、途中で魂が抜けたりしましたが、「楽しかった」の声を多々いただきホッとしてるところです。

▼激しいwレッスンの様子レポート

滞在中、雨ばかりのピエモンテでしたが、出発の朝は、朝日がお目見え。

そして、サクッとパレルモへ。シチリアンブルーの青空が早くも懐かしい!半袖Tシャツとビーチサンダルで海に行きました(ウソ。普通に寒い)。

現場からは、以上です。

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と言うことで、ちょっときっかけがあって昔記事を再編集してみました。
どうぞ良い水曜日を!
Buon mercoledi!

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