たまには、飼い主の平日も。
昨夜は、今、話題の映画「沈黙ーサイレンスー」を観に行ってきました!
遠藤周作原作×マーティン・スコセッシ監督(+浅野忠信♡)
ということで、まあ、マーティン・スコセッシ監督の映画はイタリアでもかなーり大注目されますけれども、遠藤周作原作だもんねー。しかも浅野忠信やイッセー尾形など、日本でも活躍している俳優さんたちも出演するし、こりゃひとつ観とかなきゃ。な気分にもなりますよね(得意の共感強要w)!
余談ですが、イタリアで映画を観るとなると、「皆で行こーぜ!」みたいな感じで、大の大人が待ち合わせしてゾロゾロ行くことが多いんですよ(もちろん1人で行く人やカップル♡デートのケースもあります)。私は、ピンキー(夫)と”亀田の柿の種”持ってコッソリ行くのが好きなんですけどね。ほら、大人数になると柿の種、何袋持って行けばいいかわからないじゃないww?
で、今回はおっさんばっかり!
食品業界、映画業界、広告業界のそこそこエライおっちゃんたちとピンキー(夫)と連れ立って、なにやらヘビーな映画を観てきたわけです。
前の席に神父さまが座ってた@@!
映画は、伴天連ご法度の時代に、日本に宣教師として行っていた有名な神父さんが、どうやら棄教したらしい。その謎を探るため、若い宣教師2人が日本に行ってみよう!…ってなとこから始ります。
そうして到着した日本で…主役のロドリゲスさん。異教徒の国の現実を見せつけられ、心も病みそうな中、おかしなキチジロー(窪塚洋介=遠藤周作本人がモデルらしいです)に翻弄されつつも、「信仰とは何か」を激しく葛藤しながら突き詰めていく。というような感じデス。
「この映画、ガチのキリスト教信者はどんな風に観るんだろうね?」
気になりますよね。で、そんなことをコソコソ言ってたら、前の席が神父さま!驚いたw。いや~イタリアですな~。まあ、スーパーでも会ったりするし、そりゃ神父さまも映画くらい見るでしょーよ。とは思うけど、テーマがテーマだけに、なかなか興味深いシチュエーションでした。
学生さんたちと一緒だったようなので、ちょっと声をかけるのはためらいましたが。学生さんたちが、エンディングロール中にとっとと席を立ちやがったりしたもんで(イラッ)、映画のあとにどんなお話しをするのかわかりませんが、まず、エンディングロールが終わるまで席立たないように、教えて欲しいわねっ!とおっさんに囲まれたおばさんは思いましたとさ。
イッセー尾形と浅野忠信と、そして塚本晋也がスゴイ!
さて、映画の方ですが、見どころは多々あるかと思いますが~主観でポイントをあげてみますよ!
得てして日本を題材にした外国映画って、「そーかぁ?」みたいなシーンや演出があったりしますよね?まず、この映画にはソレがないのが良かったポイント。当時の日本に対して「リスペクト」が感じられましたし(原作が遠藤周作だし!)、すごーく丁寧に作られてるなー。と(袴の丈がなんか変?なときはあったケド)。
あと日本人俳優さんたちの演技も良かったポイント!
主役のロドリゲス(ロドリゴ)が、ちょいちょい大げさで…アメリカナイズされたラテン人っぽくて「こんな態度じゃ、そりゃ平たい顔族はビビるだろー」とか思ったりもしましたが、日本人の俳優さんたちがよかったなー。浅野忠信の意地悪そうなコモノ感やイッセー尾形のいやらしくも賢い感じ。イタリア人のおっさんたちにも好評でしたよ( ̄▽ ̄)!
浅野忠信は、渡辺謙の代役だったそうですが渡辺謙だと大物感や正義感みたいなのが出そうだし、やっぱ浅野忠信でよかったんじゃないかな~とか勝手に納得w。
あとね、モキチ(塚本晋也)。実は彼が一番かもしれない。彼のシーンで涙が出た!特に細か~いところで。…ロドリゲスと初めて対話するとことか、某ブツを手渡すところとかで。
あ、ダメだ。ネタバレしそうだから、やめます。
このご時世、この映画が訴えかけてくるものはなんでしょう?
既に根付いた文化がある日本で、新しいキリスト教の考え方が危険とみなされた時代。新しい考えに心を動かされたのはどんな人たちなのか。しかし、言葉の問題もあり本当の信仰にはたどり着けていなかったと想像される人々が、拷問され苦しみながらも殉教を選ぶのはなぜなのか。
いろいろ考えさせられて面白かったです!
機会があったら、ぜひ!モキチにも注目ですw!
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