どうも皆さま、ボンジョルノ。
日本でも報道されているベネチアのアクアアルタ(満潮)。
水の中に沈むサン・マルコ寺院のモザイクの床や各家屋の浸水状況が伝えられるなか…観光客はどうしているのだろう?と心配していたら、あら、結構陽気に過ごしている様子(^^;)。
ベネチアはまだ緊急事態から脱していない。被害状況の把握に右往左往する地元民をよそに旅行者は楽しんでいるようだ。水を跳ね上げ、スマホを片手に映える1枚を狙う。
日本だったら「不謹慎!」と炎上しそうな動画ですなぁ。まあ、でもそれでもせっかくの旅行だし楽しめてよかったですけどね。おまわりさんもちょっと笑ってるし。
グリッティ・パラスに海水が流れ込む様子などが話題になりましたが、各ホテルは再開しているようです。
187cmで50年ぶりに記録更新したアクア・アルタ
こちらの解説記事によると、通常の満潮は、100cm前後で140cmを越えるとベネチアで最も標高の低いサン・マルコ広場はもちろん、街の約59%が浸水するそうです。
今回は、1966年に記録された最高位194cmに届く勢いの187cm 。ベネチアのCPSM(市立満潮予報センター)に保管された1872年からのデータによれば、過去120年の間に140cmを越えたのは今回を含む9回だけ。今回は、満潮と強風と風向きの重なりで歴代2位の水位となってしまったようです。
戦後の工業開発による地盤沈下と地球温暖化の影響による海面上昇(ベネチア界隈で35cmも上昇しているとか)で、この先ベネチアは水没…は長年懸念されていた問題だけに、期待のモーゼ計画(可動式防潮堤)の遅れが、目下注目の的になっています。2011年完成予定が2021年ですからねぇ…。
現地入りしたコンテ首相は「92〜93%は完了している」とコメントしていますが、昨日から政府への批判ニュースが報道されてます。
ベネト州知事は、街の80%が水没したと発表。サン・マルコ寺院をはじめ文化遺産への損害と復旧に関する特別チームが文化省で発足されるなどしていますが、被害状況の把握には、まだ時間がかかりそうですね。
日本の台風、ベネチアのアクアアルタ…。イタリアも先月はジェノバ界隈での暴雨洪水があったし、その前はシチリアでも。ここ数日も豪雨被害があちこちにあったし、…なんだか年々水害が増えているような気がします。
今回のアクアアルタでは2名の方がお亡くなりになってしまいました。被害に合われてしまった方々には心よりお見舞い申し上げます…。
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