<前回のお話>
ランチを挟んで、テレテレとお散歩しながら、(今回の本当の目的地でもある)ビチェリンへ向かいました。トリノに行ったらかーなーらーずお邪魔するお店デス。
チョコだらけのトリノの中でも特に、老舗っぷりがハンパないチョコレート屋さん。何しろ、創業1763年(江戸中期)だもの。
ギィっとドアを開けて入ると、店内にはチョコ以外のお菓子もいろいろあって、
あれもこれも全部食べたくなりますが、
目的は、コレ。板チョコ…ではなく、その後ろに並ぶチョコレートのペーストです(>▽<)!
かの有名なピエモンテの名物”ヌテッラ”よりも昔からこの世に存在するチョコスプレッド。
ヘーゼルナッツのざらっとした素朴な舌触り…それなりにしっかり甘いのに後味が残らないのは何故かしら?んー♡。
このオサレな小瓶の中には…スプーンをブスッと突っ込んで、手首をひねってねりっと山盛りすくって、そのまま口に直行~!!!させたくなる誘惑が詰まっているのです(←実際やる)。
お店の雰囲気にもんのすごく合っているキャラの立ったおばちゃんが、せっせとパッキングしてくれている最中、
お店の奥にいた店員さんたちが、「触っていい?」とわらわらと出てきました。
「何犬なの?え?シチリアの犬?」
「あらあら、寒いのに、エライわね~」
ホレホレ、とやられるとキャッキャ♡と自動的に飛びつくボンですが、なんだか興味なさそう。ちやほやされてるのに、無視ですかー?
あ…
「それかよっ!」
(おばちゃんとシンクロした―)
おばちゃんの向こうのお姉さんのパニーノに集中してたのね…。
そして、シチリア男得意の(?)「要求目線」で、ひとかけを無事ゲット。
シチリアの男性って南イタリアの割には無口なヒトが多いんですけど、ボンちゃんも「要求吠え」をすることがほとんどなく、無言で「じーっ」と目で訴えます…(そして要求目線負けしやすい人から順に堕ちてゆく)。
やっぱりシチリアの血筋なんでしょうかね?
パニーノがまだ欲しいボンを引っ張りながら、お隣のカフェに移動しました。ビチェリンに来たら、やはりビチェリンも飲んで帰らないとね。
はい、こちらが~ビチェリン!
”トリノ伝統食”にも登録されているお飲み物。
ホワホワのスチームミルク+エスプレッソ+チョッコラータ(ホットチョコレート)が、3層になっており、かき混ぜないで飲むのが鉄則。
グラスを傾けると、まずはやわらかく、ほんわか温かいミルク、そしてまろやかなエスプレッソ、さらにググッとグラスを傾けると苦みの効いたホットチョコレートが口になだれ込んでくると言う具合。
順に口の中に流れ込んでくるそれぞれの味を愉しむ…っちゅー代物でございます。
むはー絶品!
ぎっしり混んだ店内で、隣のおじさんやお店の人も交えてホッコリおじゃべりなんかしながら味わいつつ、ハタッと気づく。。。
あれ?ボンさん?
あまりにも大人しいボンさんに目をやると、小刻みに震えてる…?え?
大丈夫?とよく見ると、フードに目隠しされて、1人暗がりのなか静かにパニクっているのでした…。
こんなときは、ワンッ!と言ってくれw!
<続く>
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