”俺の夏”を過ごしているフィリクーディ島は、毎度のことですが…食材不足w。魚を買うならサムエルさん(今もお元気)の漁船を待って、お肉を買うならリパリ島へ出張しなければなりませぬ。
ベジタリアンでもないのに、野菜ばっかり食べることになる島の日々。
「あれは…」
「なあに?」
食べたら死ぬヤツだよ〜。
島の食生活は自家製野菜中心!
農家さんには、自家製野菜が干されて保存されてます。ニンニク、玉ねぎ、そしてトマトなどなど。
どれくらい保つのか…。数ヶ月イケるって話ですけど?
島であちこちに(雑草のごとく)生息しているカッペリ(ケイパー)も、
大事な食材、大事な調味料。花が咲く前の初夏に蕾を収穫して、塩漬けにします。
農家さんに自家製塩漬けをいただきました。おばちゃん曰く「ペーストにしても美味しいわよ〜」とのこと。レシピを詳しく聞けたらご紹介します!
塩と発酵系の旨味が炸裂して、白ワインが進む(笑)。塩漬けカッペリを食べると…酢漬けのケイパーはもう食べられなくなる危険がありますが、ぜひ機会があればご賞味ください。
島生まれ島育ちの33歳はボン先輩と会話ができました
バカンス民の友人とガチ島民カップルとピッツァディナー。相変わらず暗い。でもこんな店もあるにはあります。
カップルさんのご主人は、フィリクーディ島生まれのフィリクーディ島育ち、ガチの島民。奥さんはローマ人。バカンス中に知り合って恋に落ちて、結婚に至ったそうですけど、島暮らしを選択とは、なかなか勇気がありますな。
彼女曰く、「ローマになんの未練もない」そうですけど…何があったの!?とは聞いてませんww。かわいいベイビー(2歳半)も当然島生まれ。海でガンガン泳ぐし、パパの釣り船にもついて行き揺れる船上で立ってるんだとか。脅威の身体バランスをすでに獲得しているようです。
ガチ島民のパパ(33歳)は、シチリア島のミラッツォ(港のある片田舎)でさえ「人が多くて酔う」とか言うんで興味は止まりませんでした。彼女に会いにローマに行った時など、具合悪くなったそうです。
羊飼いのご一家に生まれ、小学生の頃から島じゅうを羊を追って暮らしていたとか(ちなみに完全放牧)。かつて恐怖のあまり引き返した死のロードなど、「道があるでしょう?」と彼にとっては御幸通り。いや、あれは道ではない!
火山灰が流れ落ちてくる蟻地獄のような斜面を走り(毎年何名か死亡)、高低差しかない島中のあちこちを羊を追って暮らした33歳は、ボン先輩と話せました・笑。
「え?!なんで俺が水飲みたいってわかったの?!」
いきなり「ボンちゃん、水欲しいって」っていうからビックリしましたけど、ホントでした。ボンさん、めっちゃ飲んでた…。気づかなくてゴメンよ…。ついでに、「雄犬同士がかち合って興奮したらリードを上じゃなくて、下に引っ張るんだよ。興奮が収まるよ」などなど、しつけについても教えてもらいました(実際有効)。
そのあとも、二人で何やら楽しそうに戯れてましたけどねぇ。なんでしょうね、異常ななつきぶりでしたねぇ。犬のきもちより犬のきもちがわかる人…。人間という動物としてのポテンシャルがとても高い人だなぁとしみじみ眺めてしまいましたよ。
で、羊話の続きですがね…放牧中の羊を捕まえて、角を掴んで海に放り投げ、船で回収していたそうですよ。
うっそ〜んw!!!ですが…ホントらしい(証言あり)。いったい…何時代の話をしてるんだろう?縄文?いえ、10年くらい前の話。電気がきたのも90年代だしな〜…。なんかスゴイ島です(いや、イマサラだけどw)。他の島民曰く「彼らが羊を飼ってた時は、島でも羊肉が買えたんだけどねー。今はリパリ島に行かないとね。」だそうです。
廃業して漁師と大工になったらしいですけど、どちらもめちゃくちゃ優秀なんですって(証言あり)。でしょうねぇ、能力高そうだもん。
島は小さいが世界は広いな。
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