仏フィガロ紙が報じた安倍元首相暗殺後の日本のメディアと宗教と

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どうも皆さま、ボンジョルノ♪

安倍元総理の葬儀はイタリアでも報じられてますが、安倍元総理銃撃事件と統一教会についてはフランスのル・フィガロ紙がより詳細に報じているので、そちらを読んでます。ピンキー(夫)の助けを借りながら。

今日は、「手厳しいけど、なるほど…。」と思った記事を一つ、ご紹介しますねー。←イタリアのことでも、イタリア語でもないですが、まあ、海外から見た日本ってこんな感じでもあるよということで。

安倍元総理の訃報からの日本メディアについて

さて、Le Figaroと言えば、フランス最大の新聞で中道右派。保守として知られています。

ご紹介するこちらの記事は日曜の夜に出たもの。いつもの超絶意訳のようには行かぬ内容故、ちょい長めですが…あしからず〜。

安倍晋三氏暗殺:犯人は元首相がPRしたカルト教団への復讐を望んでいた

元首相の暗殺は、日出ずる国の政治と宗教の関係の論争を呼び覚ます。

元首相暗殺から48時間後に行われた参院選の結果は予想通り。安倍晋三氏が生涯追求した改憲を可能にする十分な議席を獲得した。暴力、特に政治的な暴力が稀なこの国で起きた蛮行にショックを受けたまま与党が勝利する中、犯人像とその動機が浮き彫りになった。孤独で大人しい元会社員・山上徹也。その日、母親の財産を飲み込み、元首相が推進したカルト教団のリーダーを狙うはずだった、と。

これに、国はどよめいた。主要メディアは、壮大な人的および物的リソースを投入(全国紙5つには9,355人のジャーナリストがいる)。いつもながら、TVは際立っていた。犯行現場にヘリコプターを飛ばし、再現セットを構成し、細部まで分析。特派員は、細かな情報を収集するために四方八方へ送られた。しかし、この努力は、骨抜きにされた一つの成果を生み出しただけだった。翌日の主要な日刊紙はすべて、フォントサイズまで同一の見出しが飾った。

捜査官は、真実性の憂慮をすることなく報道する”認定された”ジャーナリストのグループに、明らかに書き換えられた”供述”を小出しにする。「日本の主流メディアは警察の発表を重用するのは否定できない。少なくとも事件の初期段階では。」と、日本のマスコミについて論じた書籍”The Last Printing Empire”の著者であるセザール・カステルヴィは言う。

日本の注意深い読者は、犯人が安倍元首相が匿名の「宗教団体」に関わっていたと思い込んでいた、と取れる供述に驚く(実際は関わっていた)。今、日本の警察は、ジャーナリストのレイプ裁判を妨害したことで有名な中村格が率いる。そもそも、日曜日の夜でも、日本の「主流メディア」は標的となった「宗教団体」を匿名にしていたが、地元のタブロイド紙、外国メディア、さらに同教会によっても統一教会(ムーン教団)と明かされていた。世界中に300万人の信者を抱えるこの教会の批判者は、この事件が信者に与える洗脳を批判している。

…長いんで、一旦切りますね(ゼーハー)。

あ、フランス語のsectaが、セクタ(カルト)です。イタリア語では、setta。

統一教会は、イタリア語でChiesa dell’unificazione(もしくは setta di Moon)、フランス語でÉglise de l’unification(secte Moon)と呼びます。創立者の名前から、ムーン教団、ムーンカルトとも呼ばれます。

↓続きます。

日本の政治と宗教

なぜか?日本の主流メディアは、卵殻の上を歩いている。

伝統的であれ(地元の神道カルトなど)、確立されたものであれ(創価学会など)、そして”新しい”ものであれ(統一教会や生長の家など)、宗教は、日本の政治に控えめながらも日本の政治に重要な役割を果たしている。選挙と寄付に忠実な信者を動員する力。特に社会的につながる機会が少ない巨大な人口を持つ都市で貴重な支持層を集める。

自民党の多くの議員は、政界で代表的な宗教団体と関係がある」と、デュイスブルク・エッセン大学の政治学者で、日本の宗教と政治の関係の専門家アクセル・クレインは説明する。「他の有権者を敬遠させるため、公の場で認めることは決してないが、その関係は現実だし強力」。公明党は、創価学会の分派で、何百万人もの信者がいる。「政治と宗教が密接に関係している国は日本だけではない。米国と多くの類似点がある」と言う。

日本の大手メディアが躊躇することを書く猥雑な週刊誌が動き出す。「この教団は、安倍氏を支持していた。私たちは両者の関係を書くつもりだ」と記者の1人が請け負った。

日本のメディアでも統一教会と報道される直前の記事でもあり、かなり手厳しさが香りますし、保守新聞がここまで書くのかと驚いたりもしましたが、政権与党とカルトの繋がり…などというものはとても危険なので、日本のジャーナリズムがもっとしっかり踏み込んで!と言ってるように読めなくもない。

何年か前までは、もっと骨太な報道がありましたよねぇ、日本にも。

これから日本でも、いろいろな情報が出てくるとは思いますが、多角的に見ていくことが必要ではないかと思っていますよ(海外メディアを参考にしたり、自分で調べたり)。 

これ、今読みたい本。

統一教会の日本での活動支援をしたとされる岸信介氏。悲願だった改憲が、お孫さんに受け継がれていった半世紀の歴史の中に、今の日本を読み解く鍵があるんだろうな、などとうっすら考えてるところなもんで。

もう一つ、記事をご紹介しようと思ったけど別日にします。。。
ではでは、どうぞ良い水曜日を!
Buon mercoledì!

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