福島原発の処理水、イタリアの報道は…汚染水?放射線水?福島の水?

スポンサーリンク

どうもー皆さま、ボンジョルノ♪

明日、夏が終わるらしいですよw!

日曜日にドーンと40度近くになり、月曜からは20度台の予報が出ていて、「夏が終わるよー」とお天気アプリからお知らせが来てました(いらんw)。

「なんですと?ナツガオワル?…ってどういう意味?!」

ボン先輩のバカンス話報もまだ終わってないのに〜。とか言いつつ、今日も違う話を…。

気になる処理水?(汚染水?アルプス水?トリチウム水?)の放出について、イタリアでも報道されましたので、2つほど、いつもの意訳でご紹介したいと思いますよ。

イタリアでの各紙が報道 処理水?汚染水?

ここ数年、イタリアのメディアで影を潜めていた日本ですが…処理水の海洋放出が決まってからと、IAEAの承諾が出た頃から、ちょいちょい顔を見せるようになっておりましたが、、、。

8月24日に放水が始まった時には、ザザーッと一斉に報道されました。

まずは基本のANSAから。

福島、放射性水を海洋放出、中国の苛立ち。IAEA「放射能は限界値以下」

環境への影響を危惧する近隣諸国や、海産物の評判を心配する地元漁師らの抗議があるにも関わらず、予定通り日本時間13時(イタリア時間6時)に海洋放出が始まった。

敷地内の1000基以上のタンクに、貯蔵されている”処理水”は現在約134万トン。2024年には許容量を超える試算のため、TEPCOは、日本の安全基準範囲内に希釈して、海底トンネルを通して1km沿岸に放出することを決定。

国際原子力機関IAEAは、世界の安全基準に沿う計画で、「人々と環境への影響は無視できる」と判定している。トリチウムの濃度は、1リットル当たり1500Bq。危険限界値を遥かに下回っている。

この決定は、すでに10都府県からの日本食品の輸入をストップし、水産物に大規模な放射線検査を実施している中国を納得させるには及ばず、また韓国政府は、日本の分析結果をもとにしたIAEAの検証結果を尊重するが、国民の間に広がる根強い懸念に配慮しなけばならないだろうと述べた。

悲惨な福島原発の処理水放出が開始すると、中国は、「極めて利己的で無責任」と改めて日本を厳しく非難

外務省メモにはこうある。「一方的に汚染水の投棄を開始した日本政府に、中国は、反対し強く抗議する」。

中国政府は「人権侵害の停止を要求し、深刻な措置を講ずる」とし、「汚染水投棄の影響は、日本の領域を超えた重要な安全保障の問題。12年前の福島原発事故では、大量の放射性物質が海洋に漏洩した。そして今、日本が利己的な利益のみを追求すれば、地域住民と全世界に新たな災害をもたらす可能性がある」。

また「日本政府は、排水決定の合法性と正当性、長期的な処理施設の信頼性、放射性汚染水に関するデータの信頼性と正確性を証明できなかった。

海洋放出が、海洋環境や人間の健康に無害で安全であること、そしてモニタリング計画が有効で効果的であることを証明していない。海は人類のものであり、強制的な汚染水放出は、将来世代に傷を残す危険もある。地球規模の公共利益に反した、極めて利己的で無責任な行為だ」。

さらに、日本は「生態系の破壊者であり、地球規模の海洋環境汚染者である」とまで非難。

「日本は、国際社会の前に自らを追い詰め、今後何年にもわたり、国際的な非難にさらされるだろう」。

中国の非難がすごすぎーw。って笑ってる場合ではないんですけど…。

あまりに凄すぎて、イタリアのSNSでは「え?中国がそれ言うw?」って反応を散見しました。

ところで、表現として、処理水なのか、汚染水なのかですが、イタリアでは「acqua radioattiva 放射性水」をタイトルにつけた記事が多いです。

ほか、acqua contaminata(汚染水)もあるし、たまにacqua trattata (処理水)

またacqua di Fukushima(福島の水)と書いてるところもありました。←これは、すごい気遣いを感じる(主観ですけど)。

中国の批判は政治的側面が大きい

その後、ザザーっと話題はプリゴジンに持ってかれた感じがしますが、中国が輸入禁止発表後、まだ追ってくれてるメディアもあり。

こちらの記事もご紹介します。

日本、福島の水によって、魚の値段がやや下落

原発施設内に貯蔵した水の放出が開始されると、中国は、日本から水産物の輸入を即時停止した。

中国は、日本のトップ輸出先。香港と合わせると年間10億ユーロ以上になる。

2011年以来、福島エリアからの魚介の輸入を停止していた中国だが、今回は「中国人消費者の健康を守る」ために、禁輸措置を日本全体に拡大

海洋放出計画に反対する中国は、木曜日に「日本政府は、自己利益のために地域と世界の人々に二次被害を与えるべきではない」と抗議していた。

とはいえ、中国当局の決断は、健康懸念というより、日本経済に打撃を与えることを目的とした政治的理由に動機付けられているように見える。

実際、中国は同地域の他国からの魚の輸入を禁止していない。

多くの科学者が指摘しているように、台湾海峡に面した福清原発、釜山近郊の韓国の古里原発は、福島の水に含有されるトリチウムの3倍量を海洋に放出している。

トリチウムは、主な放射性元素だが(もう一つは炭素14で、特に心配する量ではない)、自然界に存在する水素の放射性同位体で、近似性から水からの分離が非常に困難。

そのため、福島の核燃料棒を冷却するために長期に渡り使用されてきた水に含まれる他の放射性物質とは異なり、除去することができなかった。

海洋放出の際の希釈で、トリチウム濃度は、1,500Bq/リットル未満(WHOが規定する飲料水中のトリチウム濃度10,000Bq/リットル)。

福島の水は海洋のトリチウム自然濃度に目立った影響を与えないと推測されている。

しかし、中国外務省は、「福島の溶けた炉心と接触した水と、通常に稼働している原発からの廃水とは、異なる」と譲らない。

TEPCOの小早川智明社長は、日本の漁業者は、海洋放出と輸出減による経済的損害が保証されると回答。岸田首相は、禁輸措置を解除するよう中国に要請すると共に、水産業を風評被害から守ると約束。さらに、中国政府に科学に基づいた議論を続けるよう求める。と言う。

大地震から地元経済が回復し始めたばかりでもある福島沿岸地域では、大きな懸念が広がっている。

現在、この地域の漁獲量は、原発事故前の1/5。漁師数の減少も原因になっている。

Il POSTはいつも丁寧で細かいですが、科学雑誌Nature誌のIs Fukushima wastewater release safe? What the science saysを引用した、「福島の水には何が入ってるの?」という記事も出してました。

イタリアでは、中国の全面禁輸措置などは政治的パフォーマンスの見方がありますが、日本も百も承知でしょう。なのに、今日、読売新聞で「中国の「孤立化」を狙う」をタイトルにした記事が出てて…ちょっと驚きました。BRICSで盛り上がってる最中に、孤立って…無理でしょーよ。だし、第二次世界大戦前の煽りメディアみたい。と

あと、「全面禁輸が想定外」にも驚きましたけど、これは嘘ですよねぇ?!私でも想像してたくらいなんだからw。次は渡航禁止、禁輸解禁の折には買い叩かれる。くらいはあるかな。とみてますけど、どうでしょう。

で、結局安全なの?

イタリアのメディアも、トリチウムだけを取り沙汰してるのが多いんですけど、ALPS処理水で分離できないのはトリチウムだけではないんですよね?

参考:環境省 トリチウム以外の核種

が、それも検出限界値以下とのデータもあるとかないとか?で、よくわかりませんし、予定量放出後の総量、食物連鎖による生体濃縮の影響は?

そもそも放出が復興にどう繋がるの?などなど…もう調べてるとキリがないっていうか、だいたいしっかり調べる時間もないんですよねぇ。

そして、理解はうやむやになり、忘却…。あ、そうそう、今日、いろいろ検索してて興味深かったひとつがこれ→Twitter: Youtube:福島第一原発 ALPS水・海洋排水に関する12のディスインフォメーションを指摘する

しかしまー操業者と責任者が、人為的にやってることなのに、俄か科学者が巷に溢れたり、世間がザワつくのか。と言えば、やっぱり、説明と透明性(と信頼)が足りないからかと。

いっそのこと、岸田首相が「全部答える!質問が終わるまで帰れま10!」みたいな企画でもやってくれないかしら。などと思ったりしています。と言うか、それを事前に福島現地でやっていて然るべき。ではないのか、と…。

ところで、「処理水が安全なら飲んでみろ」的なこと言う人もたまに見かけますが、あれどーなんでしょうね。

イタリア人のツイッターで、「ALPS通した水は放射線核種以前に、ミネラル等も除去されてて、人体に悪影響があって飲めない。飲むにはミネラル足さないと(故に植物も育たないらしい)」と、解説してる人がいて、なるほどーwでした。←ホントかどうかはわかりませんけど。

私は、近年においては、顕著な問題はないだろな…と思いつつ、後々、”想定外”の大事に発展しなきゃ良いけどな…と危惧してます。

あらやだ、なんか長くなってしまったわ!
どうぞ美味しいお水で良い日曜日を!
Buona domenica!

↓よかったら、夏が終わっちゃうのが気になるボン先輩に応援クリックお願いします♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました