ドラギ首相辞意表明、どうなるイタリア?!現地報道より

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どうも皆さま、ボンジョルノ♪

混迷を極めるイタリアの政局状況は、ここ数週間ずっとトップニュース。一昨日、ドラギ首相が辞任意思を表明した件は、ジョンソン英国首相の辞任ほどではないにしろ、日本でも報道されてるかと思います。

シチュエーションは、ちょいと複雑。ストーリーをまとめてくれてた現地報道があったので、ご紹介してみますね。

なぜドラギ首相は辞意表明に至ったか?

比較的ニュートラルな立ち位置の記事(イタリアも新聞によって報道トーンが当然変わるので)

イタリア政府危機、何がドラギを辞意に追い込んだのか

ドラギ政権がどうなるか。7月20日水曜日まで待たなければならない。暫定措置令であるエネルギー投資令(通称Di Aiuti)の採決で過半数の賛成を得たものの、コンテ元首相が率いるM5S(5つ星運動)が投票をボイコット。これを受け、ドラギは辞意を表明したが、マッタレッラ大統領が拒否。議会での審議を求めた。

つまり、このストーリーは、M5Sの話から始まる。M5Sは、6月の全国市長選で敗北を重ね、さらにウクライナへの武器援助で分裂したディ・マイオ外務大臣の離党問題を抱える。

結果的に、政府のウクライナ方針分断は無くなったが、ドラギ首相が、M5Sの創始者で前党首ベッペ・グリッロにコンテ妨害の打診があったとの噂が流れた。全くの虚偽であると発覚したが、ドラギ政権とM5Sの緊張を高める一因ともなった。

両者の開戦理由は、Di Aiutiだ。コンテは様々な理由で、これに反対している。その一つに、ローマの焼却炉建設に関する規則。反対する環境保護団体に後押しされM5Sは、拒否する立場をとっている。

しかし、とりわけ重要なのは、経済政策だ。コンテはドラギ首相に、M5Sとして許容できない9つのリストを「受け入れられなければ去る」として提示。ドラギ首相が到底受け入れがたいスーパーボーナス(援助金)110%、最低賃金保証、生活保護認定の厳格化反対などに加え、温暖化対策もある。

ドラギ首相は、歩み寄りを示したものの、M5Sは下院で政府を信任しつつも法令に反対。信任と法令の採択を同時に投票する上院では、ボイコットした。可決はしたが、ドラギは実質的な政府不信任として、辞意を表明した。ドラギ陣営は、「上院でのボイコットは、政治的観点から非常に重要な事実だ」とコメント。

ドラギ首相は2021年2月、パンデミックによって悪化した経済状況を打開すべく、欧州と市場が信頼し得る象徴的存在として、国会に呼ばれた。欧州復興基金を引き出す重要な任務を遂行中でもある。

主要な党が参加する多党連立政権をまとめてきた首相だが、コロナ禍で混乱した経済状況にウクライナ侵攻が追い討ちをかける。今回の混乱に乗じメローニ、ベルルスコーニ、サルヴィーニが総選挙を求め、すでに動き始めている。

法案は可決してるけど、信任はされていない不思議な状況で、民主主義を全うして辞意表明という流れですね。

イタリア、いや世界はどこへ向かってるの〜?!

ご存知の通り欧州銀行総裁を務めた経済の専門家で、欧州経済からイタリア経済への信頼度UPには欠かせない人物でもあり、そのキレッキレの頭脳で打ち出す経済政策に期待感がありました(欧州復興基金をゲットするための計画立案が重要だから)。

▼ユーロ札にその名前が記載されてるドラギさん。

イタリアにも声の大きい党首たちがガヤガヤいるので、ドラギ政府を独裁的と見たり、ロシア寄りになってしまう人は多いようですが、昨年はイタリア経済も力強く上向きになっていたし、欧州内でのバランスを考えたたロシア政策をしてるのでは、と思うんですけどね。

ま、政治の見方はいろいろ。ただ、踊らされないようにしないといけないとはいつも思っています。

もしドラギを失ったら…イタリア経済への信頼失墜に拍車がかかり(今回のニュースですでに債権価格下落)、さらに世界勢力図への影響も懸念されます。ロシア融和派になるかも…。

しっかしまー疫病から戦争、激しい環境変動って、もう!なんか疲れちゃいますね(その上、日本では暗殺やらカルト宗教やら…)!

有史以来、地球全体を見回せば、いつもどこかで争い事は起きていて、平和でのんびりした素敵な時代なんてものは存在しなかったことに改めて気づかされる昨今ですが、いったいこの先はどうなっていくんでしょうねぇ。

世界の人々はどこへ向かいたいんだろう?と思うことはしばしばあります。私の行きたいところとは、行き先が違う気がすることもしばしば。

とりあえず、今は島に向かってます。
ではでは、どうぞ良い日曜日を!
Buona domenica!

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