仏教は、イタリア語でBuddismoブッディズモ。仏教徒はBuddistaブッディスタ。
キリスト教の総本山、バチカン市国を擁するイタリアではございますが〜イタリアにもブッディスタはたくさんいらっしゃいます。ええ、それはもう…たくさん。
怪しかったり怪しくなかったり…。いろんな宗派がある中で、臨済宗のLaicaライカ(在家の僧侶)の友人(イタリア人)おりまして、これがまた本格的。毎年数ヶ月間、岡山の曹源寺に修行に行くほどで、パレルモで協会まで開設しています。
イタリアでもメディテーション(瞑想)が何気にブーム
その友人が「Meditazioneメディタツィオーネのワークショップを開催する」とのことで、ご招待いただきました。
メディタツィオーネ
↓
メディテーション
↓
”瞑想”
瞑想かー。なんかリラックスしそう。
そういうのやってみたい。
「ヨガっぽい雰囲気で、アルファ派が出る系音楽の中、お香が焚きしめられた薄暗い部屋でアナザーワールドに誘われる」感じだろうか?と勝手に想像し、インドな気分で参加してみたら、全然違いました。
それは、普通に座禅体験。でした。
勝手な思い込みで全然違うことになるケースがよくあります…(参考:人類進化を学べるかと思ったらサバンナだった話)。
本格座禅ルームで座禅体験!@イタリア
よく考えてみれば岡山県の臨済宗のお寺で修行したって言ってたんだから。
「座禅なら、ZAZENって言ってよ〜」と言ったら、「ZAZENって言ってもピンとくるイタリア人がまだ少ないから…」だそうで、イタリアではメディテーションと訳すらしいです。
友人が運営する協会に入ると、日本のお宅みたいなムード。
師事する和尚さんにいただいた額などがチラホラ。
で、座禅はこちらのお部屋で行います。土足厳禁よ!
こんな環境で、イタリア人によるイタリア語のレクチャーで座禅体験。なかなかオツです。
イタリア語で「集中!」と言われても…トマトが浮かぶ仕組み
座禅といえば、昔々、京都に取材で足繁くお邪魔していた頃、体験したような気がしないでもないですが、全く記憶にないのでほぼ初体験でした。
座り方から呼吸の仕方まで、丁寧に初歩の初歩から教えていただきましたが、問題はイタリア語。
臨済宗の座禅では、目を開けるのが特徴らしく、「斜め45度下の床を見つめたまま、concentrazioneコンチェントラツィーネ(集中)」と言われると…。
もう…。
トマトのコンチェントラート(濃縮トマト)が思い浮かんじゃって、頭の中はトマトがいっぱい。
ぐるぐる脳内をめぐる濃縮トマトのイメージは、さらに映画ニューシネマパラダイスのワンシーンにまで及び(板に塗ったトマトペーストを天日で濃縮するシーン。おっさんが「俺のピアッツァや〜!」と叫び回るアレ…)、
ぜんぜん集中できない!
日本語で”精神集中”って言われると字面と共にイメージが湧くんですがね。乏しい言語脳に、コンチェントラツィオーネ=トマトのコンチェントラート(濃縮トマト)として、刻まれてしまってるようでトマトのイメージが湧いちゃって。
似非バイリンガルの苦悩は続く
トマトはアレでしたが、座禅は「脳の活性化を目指す」というコンセプトには、いたく感銘を受けました。
ちゃんと集中できるようになると、ふとした瞬間にファッと視界が広がる感じがするんだそうな。へー。
25分+25分の座禅スケジュールの中で、一切そんな感じを体験することはできませんでしたが、大量の情報(その多くはどーでも良いような瑣末な情報)がバラバラバラバラ入ってきて、処理に追われて無駄に疲れた脳に、こんな静かな時間が有益であることは、間違いない。とは思いました。
友人の協会の窓の外に置かれた、エアコンの排水を集めるボトル。
垂れ流しにする家も多いというのに!このキッチリ感!
座禅で心を穏やかにする暮らしって、
こういう感じ。と言うイメージ。
あ…また、座禅=キッチリ設置されたボトルの脳内イメージが生育してしまう。似非バイリンガルのお疲れな脳に、安らかな時間が必要だわね…。
コメント
お~~~~~!曹源寺!家から徒歩10分、散歩コースです^^
早朝から境内を掃除されてる外国人修行僧さん
あまたいらっしゃる中に、かの友人さんもいらっしゃったかも
>accaesseさま
なんと!まさかのご近所!
外国人たちの聖地になっているようですね〜。
友人も毎年行くと言っていましたよ。ピンキー(夫)が興味示しちゃってるんで^^;、一緒に行くかもです〜。
煮詰まっていた頭が緩やかにほどけるようなお話。
爆笑もしましたけど・・・濃縮トマト(笑)
でも、きっちり設置されたボトルに集まった水がまた広い世界に広がっていく・・・とイメージすればなかなかよろしいんじゃないでしょうか。