ロックダウンで増えた?イタリアの自殺者数〜日本とイタリアの自殺データ比較とできること

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どうも皆さま、ボンジョルノ。

昨日の朝、Twitterを開けたら「三浦春馬、自殺」が目に飛び込んできまして…。ビックリ仰天しました。あんなに美しくて才能溢れる俳優さんが…とてもとても残念です。とても…。どうか今は安らかにと願います。R.I.P.

日本とイタリアの若者の死因 日本は自殺が1位

日本では20代の死因の1位が自殺とか。厚労省の統計を見ると人口10万人あたり:日本4.132人(死因1位)、イタリア530人(死因3位)

日本 / イタリア  15〜34歳の死因 人口10万人あたり
1位 自殺 4,132 / 事故  1,342
2位 事故   1,633 / ガン    794
3位 ガン   1,300 /自殺     530
参考:厚労省 自殺の現状(2018年)

日本と比べるととても少ないけど、イタリアでも自殺する人はいます。なんとなくイタリア人は陽気で自殺なんてしなさそうなイメージがありますが。



イタリアでロックダウン中の自殺数が増加

「コロナで経済を止めると自殺者が増える!」なんて言葉も日本では聞かれる昨今。コロナで亡くなるか、経済破綻で亡くなるかの2択しかないような論調はとても妙ですが、それは置いといて。

頑強なロックダウンでがっちりと経済を止めたイタリアではどうなんだ?ってところで改めて調べてみると…。

Isolamento e crisi economica, ondata mondiale di «suicidi da coronavirus»
Studio shock: negli Usa 75mi...

アメリカでの自殺者数増加の話題がメインですがイタリアでも自殺者が出ています。

2012年から2018年までに経済を理由にした自殺者は約1,000人。今年はすでに41名でロックダウン中25名、4月だけで16名。犠牲者の半数以上が企業経営者です。自殺未遂は36名でそのうち21名がロックダウン中でした。

同様の記事も自殺未遂者にも着目する記事が多いのが特徴的。死のうとするなんて。というトーン。それだけ警戒感が強いんでしょうね。

一方、同時期に出た日本での報道ですが、ソフトロックダウン(自粛中)には自殺が減るという現象がありましたね。

【日本】4月の自殺者数は大幅減少で過去5年で最少。自宅生活が奏功か。厚生労働省発表 | Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs
厚生労働省自殺対策推進室は5月12日、毎月発表している自...

厚生労働省自殺対策推進室は5月12日、毎月発表している自殺者統計の4月末結果を発表した。自殺者は1,455人と前年同期比で19.8%減少した。過去5年間では最も大きな減少幅だった。

それでも1,455人。イタリアの年間自殺者数の約半数がひと月に自殺を選んでしまっているということです。年間2万人もの自殺は、やはり多すぎる。



イタリア全土の自殺者数とその傾向

そもそもイタリア全体の自殺者というのは、減ってきていたようです。

Suicidi in calo in Italia, ma 10 persone al giorno si tolgono la vita
I dati Istat. A togliersi la...

1996年は年間4,689名の自殺者が出ていたが、2019年発表の最新データ(2016年)では3,870名。イタリア人10万人あたり6名で、減ってはいるが毎日約10名が自ら命を落としている計算だ。

年代とともに増加し、24歳以下では10万人あたり1.3人、65歳以上で10人。イタリア北東部で多く、10万人あたり7.9人。男性が女性の約4倍。

ヨーロッパ最大の地域保健機関であるローマ2の精神衛生局長マッシモ・コッツェがデータを解析する。

「男性が仕事上の立場や経済と結びつきが強いこと、イタリア北部の社会が南部の家族や社会の保護ネットワークが強い社会と比較してより個人主義化していること、高齢者が多い点については社会からの孤立や慢性疾患への懸念などが考えられます。」

自殺の要因として主にうつ病が知られているが、現状はより複雑。最新のサイコロジカル・ブリテンによれば、「社会的孤立、依存、コミュニケーション障害、幼少時の虐待、重大な慢性疾患など50以上のリスク要因がある」という。

しかし、できることはある。例えば、失業者の救済や自殺への足かせを外すようなマスメディアのセンセーショナルな報道を避けること。逃げ道を無くすほどの絶望感や怒りに襲われている人を気にかけること。話を聞いたり共有することで、救える命があるかもしれない。

「自殺しようとしている人は、もし誰かが近づいてきたら思いとどまってくれるかもしれない。その機会を待ちながら、話す勇気が持てなかったのかもしれない。いまだに偏見や負のイメージ、知識不足が多いこの事象に関して、もっと意識を高めていく必要があるだろう」

もしかしたら自殺しようとしている人が読むかもしれない記事に、宗教や失業率など差別になりかねない表現をやんわりと家族や社会の保護という言葉に変えて表現しているのかなと感じて、とても繊細な記事だなぁと思いました。違うかもだけど。

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あまりに三浦春馬さんの自殺が衝撃で思わず自殺事情を調べてしまいました…。

日本も心理カウンセラーがもっと近くになると良いのかも?で、そういう助けを求めることに対して偏見がなくなれば良いのかも?イタリアでは、とても身近です(友達に何人かいるくらい…数も多い)。あとホームドクターも心理的なストレスの相談にも乗ってくれるし、なんでしょうね、友人家族に限らずしがらみなく相談できる人がいれば、心が助かることはあるのかもしれませんね。

近くにいてもなかなか人の心はわからないものだし、聞いてよいものかどうかも難しい。でも、気づくことはできるかもしれない。それだけでも良かったりするのかもしれない。

見ず知らずの誰かでも死にたいほどの気持ちになってる人がいると思うだけと悲しいと、こんな世の中でもそう感じる人は思いのほかたくさんいるから、今いる世界が辛ければもっと違う世界に出てみてと、見ず知らずの誰かに伝われば良いなと思います。。。

 

 

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